特別商取引法に関する記述

かつて、結婚相手紹介サービス(結婚相談所)は消費者から信頼を得ることが難しい事業でした。
「料金が高すぎる」
「契約内容と違う」
「満足なサービスが受けられない」
など、多くの苦情が寄せられ、2011年に消費者トラブルを生じやすい取引類型(特定継続的役務提供)として、
結婚相手紹介サービス(結婚相談所)も対象事業者として行政より指定されました。

しかし、現在、行政の指導と業界努力による改善で苦情件数は年々減少し、
2019年に国民生活センターに寄せられた苦情件数は1,607件まで減少しています。
(国民生活センター PIO-NETに寄せられた相談件数の推移より)

 

結婚相談所が必ず遵守しなければならない義務は以下の通りです。

1,書面交付義務
消費者と契約を結ぶとき、交付する書面は「契約書面」の他に「概要書面」が必要になります。
「契約書面」とは、契約締結に際して使い、契約に関する全ての事項が記載された書面です。
「概要書面」とは、「契約書面」だけでは、消費者が契約内容を十分に理解できない為、
契約内容の重要なポイントをわかりやすく記載している書面です。

さらに、契約時には、必ず「概要書面」から内容を説明し、
その後「契約書面」を使って、契約内容を再度詳しく説明します。

また、対面での契約が義務付けられており、いずれの書面も郵送などはNGとなります。

2021年3月追記
2020年5月、ご契約者が長距離での移動や対面での説明を望まない場合、「契約書類の郵送対応も容認」との消費者庁の見解を得られました。ただし、契約前に必ずオンラインでの「概要書面」「契約書面」に関する説明が必要となります。

 

2,誇大広告の禁止について
「事実と違う広告」「他より著しく優良・有利と誤認させる広告」と消費者を誤認させる広告は禁止されています。
(例1)「他社とは違う」「高い成婚率」など、根拠なく他と違う又は当社が有利であると、
消費者を誤認させるような表示は誇大広告です。
(例2)「結婚できる」「お見合い保障」など、不確実な事を言い切って記載してはいけない。
人によって達成できない可能性があるのに、「結婚」を言い切ってしまう表現は誇大広告になります。
(例3)「会員数80000人」など、会員数の数字には、根拠と基準日が必要となります。
会員数を掲載する場合、根拠として所属連盟名また、いつ時点(期間)のものか、基準日も掲載する必要があります。
(例4)「成婚率80%」など、成婚「率」の場合は、計算根拠と基準日(期間)が必要になります。
パーセンテージの場合、分子と分母が何かという計算根拠と、いつの実績なのか基準日(期間)を掲載します。

 

3,財務諸表の備え置きについて
サービス提供開始までに5万円を超える費用を受け取る場合、
個人事業者では「確定申告書」を備え置く必要があります。

 

4,解約について
お客様が解約する場合、どのタイミングで解約したかによって、請求できる返金額が法律で決まっています。
また、当相談所では、サービス提供開始は「ご紹介システムへの登録(掲載)」が完了した段階で始まります。

①クーリングオフ
・クーリングオフの申し出は、契約書面の交付から8日以内が有効となる。
・消費者が申し出たら、無条件で認めなければならない。(申し出が何であっても認める)
・クーリングオフが成立したら、費用は全額返金する。
②中途解約~サービス(役務)提供開始前に中途解約すると次のようになります。
・クーリングオフの期間は過ぎているが、サービスはまだ提供していない。
→この条件で会員が解約すると、消費者に請求できる金額(返金しなくていい金額)は3万円(税込み)となる。
(例)入会金3万円+登録料3万円+活動サポート費12万円(1年分)ー3万円=15万円の返金となる。
③中途解約~サービス(役務)提供開始後の中途解約は次のようになります。
・クーリングオフの期間が過ぎていて、サービスを提供開始している。
→この条件で会員が解約すると、消費者が活動した費用+2万円or契約残額の20%(どちらか低い方)を消費者に請求(返金しなくてよい金額)できるが、そのほかは消費者に返金しなければならない。
(例)入会金3万円+登録料3万円+活動サポート費12万円(1年分)を受け取っている。
→サービス(役務)が提供されていて、4か月して中途解約した場合の返金額
① 活動費用 入会金3万円+登録費3万円+4か月の活動サポート費(4か月分=4万円)=10万円
② 契約残額 活動サポート費12万ー4か月分(4万円)=8万円(入会金及び登録費は除外)
③ 契約残額×20%=1.6万円 1.6万円<2万円(どちらか低い方なので、この場合は1.6万円
→①+③を請求できる(返金しなくてよい)ので、総額の18万円ー11.6万円=6.4万円を返金する。