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父親の存在

息子たちに誇れる人生を

私は、中学の時に母親が他界し、料理や家事をあまりしたことのない父親が苦労しながら私を育ててくれました。
誰からも好かれ、父親の友人から「お前の親父ほどいい人はおらん」と幾度となく聞かされました。

「人の役に立ちなさい」

「人に迷惑をかけるな」

おそらくどこの家庭でも父親が子どもにいうセリフだと思います。
私も耳が痛くなるほど聞いて育ちました。
ただ、当時は父親の言動に対して反抗したくなる年頃です。
結果、色々迷惑をかけてきたと思います。

高校2年のある日のことでした。
ドア越しから、夜中に父親が泣いているのが聞こえてきました。

一瞬立ち止まり、何事なのかと考えた瞬間、数日前までの私の言動を思い出し動けなくなりました。

 

母親が他界した時に見た以来の父親の泣き声。
その時、母親がいないことでどれだけ父親が苦労しながら私と向き合ってくれていたのか。
どれだけの想いを私に注いでくれていたのか。

父親という存在がどれだけ自分にとって大事なのか、ようやくわかったのです。

 

「もうこれ以上父親を悲しませてはいけない。」
そして、「いつか自分もこういう父親になりたい」と考えるようになりました。

社会に出てからも苦労をかけたと思います。
でも、私は23歳のときに妻と出会い、25歳で結婚することができました。

 

父親が結婚式のスピーチで話したことは今でも覚えています。
「2人はまだまだ未熟でございます。なにとぞご指導ご鞭撻をよろしくお願いします」

ありきたりな言葉ですが、
父親のほんの少しの涙と、詰まらせながらも想いを込めた言葉は、
あの時の事を思い出し、深く、私の胸に刺さりました。

他界した母親の分まで愛情を注いでくれた父親は私にとって一番尊敬する人です。

 

現在、私には3人の息子がいます。
私も父親となり、子どもと会話するたびに「あの時結婚して本当に良かった」と思います。
私の父親から学んだ生き様を、今度は私の子どもたちに「父親」として伝えていきたい。そして、いつの日か子供たちが結婚するときに、あの言葉を届けてあげたい。

子どもたちが結婚してくれればの話ですが(笑)

 

これは、私だけのものがたりです。

 

これから先、「結婚」をご希望される多くの方と私は出会います。
「結婚して本当に良かった」
「父親になれて本当に良かった」

この正直な気持ちを会員様にお届けしながら、
会員様が素晴らしいパートナーと出逢いご結婚していただくことで、
幼き頃から聞かされた「人の役に立ちなさい」に応えることになればいいなと思っています。